東京消防庁から寄贈される救急車がカンボジアへ

SBSIを通じて、東京消防庁から国立カルメット病院(カンボジア)へ
2台の救急車が寄贈されます!

 

 2 ambulances
    (横浜港へ搬送中の救急車 2012年4月)
日本から送った救急車が、クメールルージュ裁判の特別法廷や、ASEAN会議に! (3月)
KR ambulance Khmer Soviet EMS
 いずれも国立クメール・ソビエト病院に配備された日本のODA支援を受けてSBSIが輸送した救 急車 

 

2012年3月 救われた命–グラフィス診療所と日本の救急車の活躍

救われた命–グラフィス診療所と日本の救急車の活躍 パート3 2012年3月Chan san and a girl 3月16日から23日までのグラフィス・カンボジア・スタディーツアーでは、幾度も感動的な場面がありました。その中で最も感動的だったのは、2010年に滝から転落して瀕死の重傷を負ったものの、グラフィス診療所での応急手当と、首都の国立病院への日本の救急車での搬送によって命が助かったご婦人(チャンさん)を訪問したことでした。

それまで私(佐々木)はカンボジアに行く度に、リハビリ中の彼女のお見舞に行っていましたが、今回、学生たちも一緒に行くことができました。チャンさんは、私達の目の前で、歩行杖を使って、ゆっくりと歩き終わると、私と抱き合って泣き出しました。みんなも泣いていました。

チャンさんとご家族は、もしも診療所や救急車がなかったら、彼女はここにいなかったと語り、グラフィスとSBSIの両方に感謝していること、今回、みんなでこうして来てくれたことは、大きな励みであることを話してくれました。

チャンさんは、英語やフランス語も堪能で、若い頃に気に入って覚えたという日本の流行歌まで歌ってくれたのです。
 しかし、励まされたのは私達も同じです。リハビリに懸命に努力する彼女の姿が、みんなの人生に影響を与えたのは間違いありません。彼女についてのSBSIのHPでの最初の記事は下をクリック。

click

2012年2月 日本の医療グループ寄贈車両とポチェントン救急隊の活躍

交通事故の重傷者をリレー搬送

  –SBSIカンボジア事務所からの報告 

2012/02/19

2月18日(土)の夜9時頃、SBSIのピーター・リー所長が国道4号線をプノンペンからグラフィス診療所へ向けて走行中、48キロ地点で交通事故に遭遇しました。

コンテナを積んだトラックがバイクをはね、バイクの運転手が全身打撲の重傷でした。すぐにプノンペンの救急コールセンターへ連絡し、救急車を要請。プノンペンのポチェントン公立病院の救急隊が直ちに出動してくれました。
ですが、現場はプノンペンから48キロも離れており、被害者は重傷です。ピーター所長が現場ですぐに被害者の状況を観察し、自身が運転する車両でプノンペンへ向けて患者の搬送を開始しました。

現在カンボジアでは救急システム構築事業が大々的に実施されていますが、まだまだ首都を離れると救急車が迅速には現場に行きつけない現実があります。その ため、SBSIの多くの関係機関など(基本的な一次救命処置などの訓練を習得していることが条件)が、日ごろからいつでも緊急搬送、緊急走行ができるよ う、担架と応急処置セットを搭載し、サイレンを付けた車両を運転しています。
ピーター所長が運転する緊急車両と、プノンペンから来たポチェントン救急隊の車両は約32キロ地点で落ち合い、被害者は無事、ポチェントン救急隊の車両で国立カルメット病院へ搬送され、現在治療を受けています。

今回活躍した緊急車両は、千葉県を中心に活動されているデンタルサポートグループ(郁栄会)様 から寄贈された車両です。今回の被害者は非常に重傷で、搬送は酸素を吸入しながらの搬送となりました。もしもデンタルサポートグループ様の車両が現場を通 りかかっていなかったら、被害者は助からなかったかもしれません。デンタルサポートグループ様からのご支援に改めて感謝申し上げます。
また、通報を受けて迅速に対応してくれたポチェントン公立病院の救急隊の存在も忘れてはなりません。到着したポチェントン隊の車両には、決められた3名の隊員がきっちり乗っていました。

カンボジアの救急システムはまだまだ発展途上であることは事実ですが、確実に発展していることを確認できた夜でした。
被害者の方の一日も早いご回復をお祈りいたします。

写真は、傷病者をリレー搬送した日本からの車両とカルメット病院救急車)

 DSG vehicle1  DSGvehicle2  Calmette&DSGvehicle