東日本大震災から1年を迎えてのSBSIからのご挨拶

東北大震災から1年  

サイド・バイ・サイド・インターナショナルからのご挨拶 

 2012年3月11日

kesennuma suisen東日本大震災から、ちょうど一年。
被災された皆さまに改めてお見舞を申し上げます。
物資輸送などでお会いした各地の被災地の皆さまの顔が
目に浮かびます。
未曾有の大災害の影響は、筆舌に尽くしがたいものがあり、
大切な人を失い、家や財産、
当たり前の日常生活さえ失った皆さまのご苦労は、今も続き、
遠く離れた所にいた私達の想像をはるかに超えています。
困難な状況にもかかわらず、懸命に、互いに助け合いながら、
ひたすら前向きに歩もうと努力してこられた皆さまの姿に
涙を禁じ得ません。
最後に、世界中の大勢の人が感動した、
気仙沼市立階上中学校の梶原裕太君の卒業生答辞から
引用させていただきます。

「・・・自然の猛威の前には、人間の力はあまりにも無力で、
わたくしたちから大切なものを、容赦なく奪っていきました。
天が与えた試練というには、むごすぎるものでした。
辛くて、悔しくてたまりません。

時計の針は、十四時四十六分を指したままです。
でも、時は確実に流れています。
生かされた者として、顔を上げ、常に思いやりの心を持ち、
強く、正しく、たくましく生きていかなければなりません。

命の重さを知るには、大きすぎる代償でした。
しかし、苦境にあっても、天を恨まず、運命に耐え、
助け合って生きていく事が、これからの、わたくしたちの使命です。

わたくしたちは今、
それぞれの新しい人生の一歩を踏み出します。どこにいても、
何をしていようとも、
この地で、仲間と共有した時を忘れず、宝物として生きていきます。」
 皆さまの復興への強い願いを思い、真の復興をお祈りしております。
また、そのために、微力ながらも、皆さまのこれからのために、
私達にできることを続けていきます。
これまでのSBSIの被災地支援活動にご協力下さった皆さまにも、
心より感謝を申し上げます。

 認定NPO法人 サイド・バイ・サイド・インターナショナル一同より

(写真は、気仙沼市本吉の水仙)

 

2011年11月  これまでの南相馬市支援の概要

サイド・バイ・サイド・インターナショナルによる
福島県南相馬市における復興支援

(南相馬市:東北大震災による死者403人 行方不明者1071人)

コミュニティサロンの設置及び運営
仮設住宅住民のための、和みサロン「眞こころ」を仮設住宅集会所3カ所で運営

サービス内容:
無料のお茶やコーヒー、マッサージチェア、テレビ、インターネット、テレビ電話も設置予定 不定期イベント

目的:
・仮設住宅の被災者の方の交流を日々深める・仮設住宅の生活相談・仮設住宅での孤独感の緩和や孤独死の予防・仮設住宅での高齢者の虐待防止や早期発見・仮設住宅や南相馬市の地域情報伝達その他
最近では、仮設住宅の高齢者のエコノミー症候群も問題となっており、東北の仮設住宅住民の7%がかかっていると言われている。寒さもだんだんと厳しくなり、高齢者は引きこもりがちなため、気軽に集える場が仮設住宅の中にあることは、非常に助けになる。利用者が自主的に「歩こう会」を作る話も進んでいる。

(利用者の家族の声:)母が高齢で、昼間も仮設住宅に閉じこもりがちなのが、大変気になっていましたが、こちらのカフェに毎日おじゃましては、楽しい時を過ごしていると知り、たいへん驚きました。

運営:
サイド・バイ・サイド・インターナショナルの地元メンバー(南相馬消防団副団長など)を中心とした、「やっぺ南相馬」が運営にあたる。サロンで働く人には、地元住民を雇用している。

物資支援継続
2011年11月までに輸送された物資
毛布400枚 ダウン布団3点が290セット 電気カーペット285枚 温かな衣類 他団体との協力で、食料配布支援 月に二回 1000人分 の野菜・水

除染作業支援
広島市の一般社団法人「福島原発勇志作業隊」による、漁船などの除染作業のための手配と協力。

2011/5/12,13 畳300枚を南相馬の避難所へ輸送!!

 サイド・バイ・サイド(SBSI)は、5月11日から15日にかけて、日本平ホテル様から寄贈していただいた畳300枚を南相馬市の避難所へ輸送いたしました。まず寄贈元のホテルがある静岡県のトラック業者が、ホテルから畳を積み込み福島県内に向かい、SBSIのスタッフ及び 南相馬市でボランティア活動を続けている任意団体、南相馬桜援隊のスタッフや南相馬市消防団鹿島区団の消防団員と合流。そこで畳の積み替え後、南相馬市へ向かいました。

二ヶ所の避難所の体育館では、被災者の方々は2ヶ月もの間冷たい床の上で寝泊まりされていて、寄贈された畳が体育館の床に敷かれると、「2ヶ月たって、やっと人間らしい生活ができる」と涙ながらに感謝する方もおられました。翌日には、SBSIの佐々木理事長が南相馬市の桜井勝延市長と会見しました。

震災から、2ヶ月。ニュースでの報道がだんだんと減っていくなか、未だに厳しい生活状況にある方も大勢いらっしゃいます。

寄贈元である日本平ホテル様には、心よりお礼申し上げます。そしてまた、今回の輸送に協力して下さった日発運送様、昭和運輸様、南相馬桜援隊の皆様、南相馬市消防団鹿島区団の皆様、ありがとうございました。

左下:寄贈された畳。中央:桜井勝延市長との会見。 右下:畳の輸送先の体育館。

<この活動は、日本財団ROADプロジェクトのご支援を受けています>